アメリカに来てすぐ、「クレジットカードが作れない」という壁にぶつかりました。日本ではふつうに何枚も持っていたのに、こちらのカード会社から見ると私は「信用情報が何もない人」。その理由が、アメリカ独特のクレヒス(クレジットヒストリー=信用履歴)という仕組みです。
この記事では、収入のない駐在妻がゼロからクレヒスを作りはじめた記録をまとめます。1枚目に選んだChase Freedom Rise(チェース・フリーダム・ライズ)の申し込みから、限度額500ドルスタートでどう使い、約5ヶ月でスコアが694になるまで。SSNカードがまだ手元にない状態からのスタートでした。

渡米直後は「収入なし・クレヒスゼロ・SSNカード未着」の三重苦でした。
同じ状況の方の参考になればうれしいです!
クレヒス(クレジットヒストリー)とは?
クレヒスは、「この人はきちんとお金を借りて、きちんと返してきたか」という記録のことです。アメリカでは3つの信用情報機関(Equifax・Experian・TransUnion)がこの記録を管理していて、そこから算出されるのがクレジットスコアです。
ややこしいのが、「借金がない=信用がある」ではないという点。日本の感覚だと無借金がいちばん安全そうですが、アメリカでは記録そのものがないと「判断できない人」として扱われ、審査に落ちます。だから渡米後は、意図的に借りて返す実績を作りにいく必要があります。
クレヒスがないと、困ること
- クレジットカードの審査に通らない(1枚目のハードルがいちばん高い)
- アパートの入居審査で落とされる、または高額なデポジットを求められる
- 携帯電話の契約でデポジットが必要になる
- 自動車保険の保険料が高くなる(州によってはスコアが保険料の算定に使われます)
- 車のローンの金利が高くなる、または組めない
駐在の場合は会社が用意してくれる部分もありますが、それでも自分名義で契約する場面は必ず出てきます。とくに車は生活必需品なので、中古車を買うときにクレヒスがあるかどうかで条件が変わってきます。
クレジットスコアの目安
よく使われるFICOスコアは300〜850点。おおよその区分はこうなっています。
| スコア | 評価 | だいたいの状態 |
|---|---|---|
| 300〜579 | Poor | 審査はかなり厳しい |
| 580〜669 | Fair | 通るカードが限られる |
| 670〜739 | Good | 一般的なカードが狙える |
| 740〜799 | Very Good | ほぼ問題なし |
| 800〜850 | Exceptional | 最上位 |
私は現在694点で、Goodの範囲に入ったところです。ゼロからのスタートだったことを考えると、ここまでは順調に来ています。
なぜ1枚目にChase Freedom Riseを選んだのか
クレヒスゼロの状態で作れるカードは、そう多くありません。そのなかでFreedom Riseを選んだ理由は4つあります。
① クレヒスがない人向けに設計されたカードだから
Freedom Riseは、Chaseが「これから信用を積みはじめる人」向けに作ったカードです。最初から審査基準がそういう人に合わせてあるので、一般的なカードに突撃して落ちるより現実的です。
② Chaseの口座を持っていると承認されやすい
これが最大の理由でした。Chase公式サイトでも、申し込み前にChaseの口座を持ち、一定額(250ドル以上が目安)の残高があると承認される可能性が上がると案内されています。口座を先に作っておけば、それがそのまま次の一手になるという設計です。
③ デポジット(保証金)が要らない
クレヒス作りの定番として「セキュアドカード」もありますが、こちらは数百〜数千ドルを預けて、その額が限度額になる仕組みです。Freedom Riseはデポジット不要なので、渡米直後のまとまった出費が多い時期に現金を寝かせずに済みます。
④ 年会費が無料
年会費0ドル。クレヒスはカードを長く保有し続けることが有利に働くので、ずっと持っていてもコストがかからないのは1枚目としてかなり重要です。
Chase Freedom Riseの基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年会費 | 0ドル |
| デポジット | 不要 |
| 還元率 | 全ての利用で1.5%キャッシュバック |
| 入会特典 | 開設から3ヶ月以内に自動支払いを設定すると25ドルのステートメントクレジット |
| 限度額の見直し | 6ヶ月ほどで引き上げの審査対象になる |
| 審査を有利にする条件 | Chase口座に250ドル以上の残高 |
| 申し込み方法 | 支店またはオンライン |
※ 特典や条件は変更されることがあります。申し込み前に必ずChaseの公式サイトで最新の内容を確認してください。
申し込みの実体験|SSNカード未着・残高300ドルで通りました
私がFreedom Riseを作ったのは、Chaseでジョイント口座を開設したのと同じタイミングでした。
きっかけは口座開設のときの案内
口座開設の手続き中に、担当のスタッフから「クレヒスを作るならこのカードがありますよ」と案内されました。その場では「家でゆっくり申し込みます」といったん持ち帰ったのですが、これが失敗でした。
オンライン申請はうまくいかず、結局は支店へ
自宅でオンライン申請を試したものの、途中で進めなくなってしまい断念。後日あらためて支店に行き、スタッフに横についてもらって一緒に申し込みました。結果的にはこれが正解で、英語に自信がなくても目の前で確認しながら進められるので確実です。

オンラインで詰まったら、粘らずに支店に行くのがおすすめです。私はこれで2度手間になりました…!
申し込み時の私の状況
- SSNカードは未着。番号だけわかっている状態(SSN申請の記事はこちら)
- アメリカでの収入はゼロ
- クレヒスは完全にゼロ
- Chase口座の残高は300ドルほど。口座開設してすぐだったのでほとんど入金していない状態でした
公式に案内されている「250ドル以上」をぎりぎり超えているくらいの残高でしたが、それでも承認されました。まとまったお金を入れておく必要はないというのが、実際にやってみての感想です。

収入なし・SSNカードなし・残高300ドル。この条件でも通ったので、条件が揃うまで待たなくて大丈夫だと思います!
自動支払いはその場で設定してもらいました
カードが作れたあと、自動支払い(オートペイ)の設定もスタッフにその場でやってもらいました。これは特典の条件になっているだけでなく、支払い忘れを防ぐという意味でもかなり大事です。支払い遅れはクレヒスに最も大きなダメージを与えるので、最初に設定してしまうのが安全です。
承認されたあと|Apple Payで即日使えました
うれしい誤算だったのが、承認された当日からApple Payで使えるようになったことです。Chaseには「Spend Instantly」という仕組みがあり、承認後にChaseのアプリからApple Pay・Google Pay・Samsung Payにカードを追加すれば、物理カードの到着を待たずに買い物ができます。
物理カードが届いたのは1週間ほどあとでした。一般的にChaseの新規カードは承認から7〜10営業日で発送されるとされているので、だいたい標準的なスピードだったと思います。
限度額は500ドルスタート
付与された限度額は500ドル。決して大きくはありませんが、クレヒス作りが目的なら困りません。むしろ次で書くように、この金額を前提とした使い方をすることが大事です。
限度額500ドルでのクレヒスの育て方
カードを作っただけではスコアは伸びません。作ったあとの使い方のほうが重要です。私が意識しているのは次の5つです。
① 利用率を30%以下、できれば10%前後に抑える
利用率とは「限度額に対して、どれくらい使っているか」の割合です。一般的に30%を超えると評価が下がると言われています。限度額500ドルなら30%は150ドル。私は毎月50ドル程度に収まるように使っています。
| 限度額 | 30%ライン | 理想(10%前後) |
|---|---|---|
| 500ドル | 150ドル | 50ドル |
| 1,000ドル | 300ドル | 100ドル |
| 3,000ドル | 900ドル | 300ドル |
限度額が低いうちは、少し大きな買い物をしただけで利用率が跳ね上がります。
② 毎月きっちり全額支払う
残高を繰り越しても評価は上がりません。利息を払うだけ損なので、自動支払いで毎月全額にしておくのがいちばん確実です。
③ 使わない月を作らない
まったく使わないと記録が残りません。金額は小さくていいので、毎月なにかしら決済するようにしています。
④ カードは解約しない
クレヒスは保有期間の長さも評価対象です。年会費無料なので、次のカードを作ったあともこのカードは持ち続けるつもりです。
⑤ 短期間に何枚も申し込まない
申し込みのたびに審査の照会記録が残り、一時的にスコアが下がります。

スコアはChaseのアプリ内にある「Credit Journey」で無料で確認できます。動きが見えるとモチベーションになります!
約5ヶ月でスコア694になりました
実際の流れはこんな感じでした。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 渡米直後 | クレヒスゼロ。スコアそのものが存在しない状態 |
| 口座開設と同時期 | Chaseジョイント口座を開設 → Freedom Riseを支店で申し込み、承認 |
| 承認当日 | Apple Payで使用開始。自動支払いを設定 |
| 約1週間後 | 物理カードが到着 |
| 以降 | 利用率を10%程度に抑えて毎月利用・全額返済 |
| 約5ヶ月後 | スコア694(Goodの範囲) |
特別なことは何もしていません。少額で毎月使って、毎月全部返す。これを淡々と続けただけです。

クレヒスが構築され始めると、クレジットカード会社から勧誘の郵便が届くようになりました、、、笑
うまくいかなかったこともあります
途中で別のカード(アメックスのゴールド)の事前審査を試してみたところ、否認されました。スコアが上がってきていても、保有期間がまだ短いうちは通らないカードもあります。1枚目を育てている期間は、あまり欲張らないほうがよさそうです。
このカードの「次」も用意されています
Chaseの公式ページによると、Freedom Riseは毎年自動でChase Freedom Unlimitedへのアップグレード審査を受けられる仕組みになっています。条件は、直近12ヶ月にRiseカードで利用があること、そしてすべての支払いを期日どおりに済ませていることです。
私は作ってからまだ半年ほどなので、この審査はこれから。まだアップグレードは経験していませんが、毎月きちんと使って全額返すという今のやり方は、そのまま次のカードへの条件を満たすことにつながっているようです。
まず必要なのはChaseの口座
ここまで書いてきたとおり、Freedom RiseはChaseの口座があることが実質的な前提になっています。まだ口座を持っていない方は、先に口座開設から始めるのが順番としてスムーズです。
収入のない駐在妻でも、夫婦のジョイント口座(共同名義)なら開設できます。必要書類や当日の流れは別記事にまとめています。
口座ができたら、そのままカードの申し込みに進めます。Chase口座に250ドル以上を入金した状態で申し込むのが、承認率を上げるポイントです。
→ 【Chase銀行の口座開設】収入なし・SSNカード未着でも作れた実体験
よくある質問
Q. SSNカードが届いていなくても申し込めますか?
A. 私は番号だけわかっている状態で申し込み、承認されました。ただしカードの原本があるほうが確実です。まだ申請自体をしていない方は、先にSSNの申請を済ませてください。
Q. アメリカでの収入がなくても作れますか?
A. 私は収入ゼロの状態で承認されました。世帯の収入を申告する形になります。
Q. 口座にいくら入れておけばいいですか?
A. 公式には250ドル以上が目安とされています。私は300ドルほどの残高で承認されました。
Q. 英語が話せなくても大丈夫ですか?
A. 支店でスタッフに手伝ってもらいながら申し込めば大丈夫です。Google翻訳でなんとかなりました!私はオンラインで詰まって、支店で作りました。
Q. デポジットは必要ですか?
A. 不要です。セキュアドカードとは違い、保証金を預けずに作れます。
まとめ
- アメリカではクレヒスがないと何も始まらない。渡米後できるだけ早く着手するのが正解
- 1枚目にはChase Freedom Riseがおすすめ。年会費0ドル・デポジット不要・クレヒスゼロ前提の設計
- Chase口座に250ドル程度の残高があると承認されやすい。私は300ドルで通りました
- 収入なし・SSNカード未着でも承認された
- 承認当日からApple Payで使える。物理カードは1週間ほどで到着
- 限度額500ドルスタート。利用率を低く保ち、毎月全額返済で約5ヶ月後にスコア694
渡米直後は手続きが山積みで後回しになりがちですが、クレヒスだけは早く始めた分だけ有利になります。まだ1枚も持っていない方は、口座開設のついでにぜひ相談してみてください。
※ 本記事は筆者の実体験に基づく内容です。カードの条件・特典・審査基準は変更される場合があるため、申し込みの際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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